男の趣味
ホームケアサービス山口では「メンズクラブ」という取り組みを行っています。男性の利用者様や職員が、「男」ならではの楽しみを追求した企画を立てて実行していこう、という物で、これまでカラオケに行ったり飲み屋に行ったり、今は競艇に行こう、という計画も進行中です。
そんな中、のんびり村米川では「趣味」に視点を置いた何かイベントが出来ないか画策して来ました。というのも、のんびり村米川はグループホームと小規模多機能。状況的に、競艇や飲み屋でお酒を楽しむ、という事が困難な利用者様がほとんどなのです。
色々と趣味に対して聞き取りをしていて、「カメラ」という共通項を見つける事が出来ました。
利用者様の年代ですと、カメラはマニュアルフォーカスで、ピントだけでなく絞りや露出も手動の時代。撮影はお父さんの役目だったご家庭が多いでしょう。
もちろん、デジタルカメラなんてもってのほか。撮影する被写体に合わせて、フィルムの感度を考えて購入するのが当たり前。でも、そこが楽しいんです。そういう手間を楽しむのが「趣味」なんです。
午前中、デジタル一眼レフの使い方、露出や絞り、ISO、シャッタースピードの調整の仕方を説明、試し撮り等をしていただきました。
今回、2名の男性利用者様に参加して頂いたのですが、お二方ともデジタルの一眼レフは触るのは初めて、との事だったのですが、専門用語を理解されているのであっという間に使い方は把握されたようで、説明が終った後もしばらくカメラとにらめっこされていました。
さて、お昼ご飯の後は撮影会です。400mmのレンズと300mmに2倍のテレコンを付けて・・・
八代に鶴の撮影にやってきました。「撮影しやすい所に居てくれたらいいですね」と言いながら、車が停められる場所に。
「デジカメだから、フィルム枚数なんて気にしないでどんどんシャッター切ってくださいよ!」
一回しか説明してないのに、色々とご自身で設定を変えながら、本当に少年の様な表情で撮影されています。
あいにく、少し曇っており「もう少しお天気がよかったら絞れるんですけどね・・・」「解放でも、シャッタースピードが稼げないですね・・・・」等話しながら、でもしっかりと鶴をファインダーに収めてきました。
手前、約150mくらいの距離に居た2羽はそこそこ撮影出来たのですが、約500m離れた場所にいた4羽はちょっと捉えることが出来ません。
かなり厳しいのですが、400mmにテレコン繋いで、露出を上げて撮ってみました。
「多分撮れた」とのこと。
しかも、この利用者様はオートフォーカスではなく、マニュアルでずっと撮影されてました。
帰って、撮影したデータをプリントアウトして「ああ、ここはもう少し絞れたらのう」「もう少し明るかったらのう」と、反省会。それもまた楽しみのひとつです。
車やオートバイ、時計等、機械物を趣味にされている方は多いと思います。その中で、カメラは外出しての撮影と、レクリエーションに組み込み易く、今回は「メンズクラブの活動」ということで男性利用者様に限定させていただきましたが、次は女性の利用者様も交えて、春の花なんかを撮影しに出かける事ができたら楽しいのでは?なんて考えています。
今回参加して下さった2名の利用者様、お疲れさまでした。また行きましょうね!