のんびり村 習字教室

のんびり村では、月に2日程、ボランティアで来て下さる藤井先生による習字教室が開催されます。毎回、その季節や行事にちなんだ題材が用意してあり、今回は「紅葉」や「かき」「くり」等、秋にちなんだ言葉でした。そうすると、書くだけでなく「今年は、はあ、栗は食べたかいね」とか「まだこの辺りは紅葉しちょらんねえ」といった会話にも繋がります。会話を楽しみながら、それでも、皆さん書く時は真剣です。

びっくりするのは、普段、漢字の書き取りや、自分のサイン等を書くレクで、なかなか上手く字が書けない利用者様も、何回か筆を執られている内に、きちんと文字が書けていくようになられるんです。

過去に習字をやられた経験のある利用者様は、いわゆる「習字の文字」を大変上手に書かれ始めます。先生曰く、習字の経験のある方は、始めは全く字が書けなくても、続けて行くうちに、比較的早い段階できちんと書けるようになられるそうです。

認知症のある高齢者にとって「今出来ない事」が「出来る様になる」事は、非常に難しいです。習字によって、自身の名前すら書けなかった状態から、文字が書ける様になる様子を目の当たりにして、今後、介護に関わって行く上での大きなヒントと課題を得たと感じました。藤井先生、いつもありがとうございます。今後とも宜しくお願い致します。