懐かしの映画
「懐かしい」という想い。
誰にでも過去を懐かしむ時の、独特の感情があると思います。実体験での思い出はもちろん、その頃に聴いていた音楽や、大好きだった映画、テレビドラマ等。
今日は、いつものセッションとは少し趣向を変えて、「映画」を題材に、利用者様の「懐かしい」想いを回想していただく事を目的に色々と用意してみました。
1950年〜1970年、街のあちらこちらに小さな映画館があった時代。その頃の映画のポスターを集めて、利用者様に観ていただきました。
「ああ、この俳優さんは大好きじゃったんよ」
「この人とあの女優さんは結婚しちゃったんよね」
「日立の病院(現・下松中欧病院)の近くにあった映画館によう行ったわ」
等、ポスターを観ていただくだけでも、沢山の話題が広がりました。
この時代のポスターは、全て手描きで、私達が観ても味わい深く、古き良き昭和の時代を感じさせてくれます。
「おせんにキャラメル」という言葉がありますが、レトロな駄菓子屋さんで、おそらく当時、映画鑑賞のお供になっていたであろうおやつも用意。中でも「森永のキャラメル」は人気で、みなさん懐かしんで下さいました。そういえば、いつものおやつで「キャラメル」は出したことが無かったかもしれません。
ポスターを元に雑談を広げ、ちょっとした事ですが、少しでも気分を盛り上げていただく為に午後から上映する映画のチケットを配布。
お昼ご飯の後、やはり一番人気だった「石原裕次郎」さん主演の「嵐を呼ぶ男」を上映。
映画そのものの雰囲気も、この時代の独特の物で、雄二郎ファンだ、と言われていた利用者様以外の方も、熱心に画面を見つめておられました。
初めての試みで、反応は「まずまず」といったところでしょうか。私達でもそうですが、「懐かしい」と感じる想いは、本当に独特の感情で、特に「青春時代」と言われる10代から20代半ば辺りに熱中していた物に対して、特別な想いを持っていたりすることがあります。もちろん、映画が題材ですと、多くの利用者様に楽しんでいただけますし、一人一人に「大好きだった映画」を教えていただいて、その頃の「特別な想い」を懐かしんでいただけたら、と思っております。