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真剣な表情

このところ、このブログで「笑顔」に対する想い、考えを記事にして来ました。

外出や、日頃の生活の中で、いかに利用者様に笑顔になっていただくか、企画する時は常に考えてきました。

 

ただ、「価値のある時間」というのは、笑顔だけとは限りません。

 

以前も紹介させて頂きましたが、ボランティアの藤井先生による習字教室。ここでは普段あまり見る事のできない「真剣」な利用者様の顔を見る事ができます。

「文字を筆で書く」という、誰もがしたことのある事ですが、皆さん、話しかけるのも申し訳ないくらいの、真剣な表情をされています。

普段、書類のサインや、言葉遊び等で、鉛筆やボールペンで文字を書いて頂く時は、文字の形が崩れていたり、不正確だったりすることのある利用者様も、習字になると「こんなに美しい文字が書けるのですか?」と、びっくりするくらいの文字を書かれます。

集中されている利用者様、中には10枚以上も書かれる利用者様もおられます。

習字、というものには不思議な魅力があります。私も子供の頃、習字教室に通っていたのですが、筆を持って、墨を付けたとたんに、なにかあらたまった、思わず姿勢を正したくなるような、不思議な気持ちになります。この、のんびり村の習字教室は、参加される利用者様が多いのも特徴で、一度参加された利用者様は、二度、三度と続けて参加されるのも特徴です。

 

日常の暮らしの中で、静かに、真剣にひとつの事に取り組まれる時間というのは、意外と少ないのかもしれません。利用者様にとって、価値のある時間というのは、何なのか、色んな角度から、色んな見方をして見つけて行きたいと思います。

 

最後になりましたが、藤井先生、いつもありがとうございます。今後とも、宜しくお願いいたします。