生まれた日

2月のある日、グループホームの利用者様がお誕生日を迎えました。

88歳、いわゆる「米寿」。まだまだとってもお元気なこの利用者様に、遠くに住まれているご家族からお花のプレゼントが届きました。

お花が大好きなこの利用者様、大変喜んでおられたのですが、すぐにお部屋に戻られてしまいました・・・・。

どうしたのかな・・・?心配していると、「お礼のお手紙を書いたの。」と言われるではありませんか。そのお手紙には、少し大きいけれど、しっかり、丁寧に、このお花を送って下さったご家族に向けて、お礼の文章が書かれてありました。

「外は少し寒いけれど、郵便局に出しに行きますか?」と問うと、にっこりわらって「行きましょう。」と。

いつもお世話になっている郵便局へ、お散歩がてら出かけてきました。

自分で切手を買って、貼付けて、「お願いしますね」と、局員さんへ。お手紙を書いた経緯を局員さんへ説明して、しばし雑談。「いくつになっても、お誕生日は嬉しいものですよね。」「おめでとうございます。」と、局員さんも祝ってくださいました。

さて、のんびり村では、お誕生日の利用者様は完全個別対応で、出来る限り希望に沿った過ごし方をしていただくことになっています。

この利用者様は、お花が大好き。街のスーパーにお花を買いに出かけました。

じっくり時間をかけて、お気に入りのお花を買っていただきました。

あと、大好きなプリン。毎日、おやつはあるのですがそのほとんどはこちらで勝手に用意したもの。せっかくスーパーまで来たのですから、こちらもしっかり選んでいただきました。

のんびり村に戻ってからは、他の利用者様と、「きれいじゃねぇ。」「やっぱりこの時期の花は香りがええねぇ。」とお話しながら、買って来たお花を生けていただきました。

ご家族からのプレゼントと、お買い物、そしてお手紙。この利用者様にとって、とっても充実した一日にすることが出来たのでは、と思います。

郵便局の局員さんも言われていましたが、やっぱり、いくつになっても「自分が生まれた日」というのは本当に特別な一日。利用者様が、心から、「またこの日を迎える事が出来て良かった。」と思っていただけるよう、努力して行きたいと思います。

お誕生日、おめでとうございます!