春のSONASセッション

朝夕はまだ少し肌寒いですが、春らしい陽気になってきました。利用者様に、この素晴らしい季節をしっかり感じていただく為に、SONASセッションを企画・実施しました。

今回は、日本ダイバージョナルセラピー協会理事長の芹澤先生が中心になっての実施となったのですが、理事長である芹澤先生がこうやって頻繁に足を運んで下さる事は、本当に特別な事で、大変ありがたいことです。

「ある目的」をもって、会は始まりました。

まずは、「春」をしっかりと意識、イメージして頂く為に、春にちなんだ歌を振り付け等しながら楽しく唄って頂き、その中でこの時期ならではの植物、桜や梅、チューリップにツクシ、タケノコ等を直に触って頂きました。

そして、無くてはならないのが「春の味覚」です。

皆さんに、イチゴを食べていただきました。周到に準備された「春づくし」に、利用者様も大喜びです。

そして、桜に見立てたピンク色の紙吹雪と春らしい色の風船を使ったゲームを楽しんでいただきました。皆さん、本当に良い表情で、普段見られない様な素敵な笑顔をたくさん見る事ができました。

さて、通常のレクリエーションなら、ここで「あ〜、楽しかったですね」でおしまいなのですが、これはSONASセッションです。ここまでは、全て「ある目的」の為の伏線なのです。

ここで準備されたのが、画用紙と絵の具セットです。

「題材は何でもいいので、春をイメージした物を描いて下さい」ということで、自由に何かを描いていただきました。

今までの楽しい時間で見られた様な笑顔とは一転、皆さん本当に真剣な表情で筆を走らせておられます。

実は、先日も画用紙と絵の具セットを用意し、同じ様に描いていただこうとしたのですが、その時はほとんどの利用者様が「春っちゅうても、何を描いてええんかわからん」「ええ、ええ、面倒くさいけえわしゃあやらん」と、何もされることなく興味すら示して下さることはありませんでした。

ところが、朝から時間をかけて「春」を感じていただいた後は、ほぼ全員の利用者様が、何らかの想いを画用紙にぶつけてくださいました。

そうです。今回のSONASセッションの本当の「目的」というのは「創作意欲」を引き出す事にあったのです。その為に、色んなイベントを企画し、準備し、実行していったのです。

結果は大成功。みなさん、思い思いの「春」を表現して下さいました。何日も前から一生懸命準備をしていったスタッフにとって、この、利用者様の真剣な表情は本当に達成感を感じる事の出来る瞬間でした。

改めてダイバージョナルセラピーの持つ意味の大きさ、SONASセッションの重要性を認識する事が出来ました。

いつも丁寧にご指導して下さり、自らイベントを進行して下さった芹澤先生、本当にありがとうございました。今年の春は、利用者様にとって、いつもと違う春になったと思います。もっともっと、色んな事を感じ、利用者様が持つ色んな意欲を引き出して行く為に努力していきたいと思います。

桜が満開です。明日からは外出して春の風と景色を感じていただこうと思っています。