想いがカタチに
最近退院され、連続宿泊での利用となった利用者様がおられます。
この利用者様は男性で、日中はトイレ誘導で排泄をされていいますが、自力歩行が今の所不可能で、車椅子での移動となっている為、夜間はご本人の負担も考えオムツ対応となっています。
尿量が多く、22時、0時、2時、4時にパッド交換に入るのですが、その都度ズボンの脱・着で体位交換が必要で、どうしても起こしてしまうようになります。普通、こういうことは「仕方無い」で済ませてしまう事が多いのですが
裁縫の得意なスタッフが、こんなズボンを自作してきました。このズボン、ベルトの部分の両端からファスナーが伸びており、
ということは、腰を浮かしていただいたり、左右の体位交換をしなくてもパッドが交換出来てしまうのです。
先にも書きましたが、この利用者様は男性で、男性の場合は性器をくるむ様に小さいパッドを巻きますので、排尿だけなら前部だけ開くことができたら事足りてしまうのです。
このような、利用者様の負担の軽減は、介護者の負担も相乗的に軽減してくれます。
実際にこの日の夜勤で使用してみましたが、非常に使いやすく、時間も相当な短縮が可能でした。
実は、このような機能をもった既製品もあるのですが、「寝たきり」が前提で、パジャマ形態のものばかりなのです。この利用者様は、就寝時はパジャマではなく、ジャージの様なズボンを好まれており、そのような既製品は無く・・・
無い物は作ってしまえ!っと、言うのは簡単ですが、なかなか「自分で作る」のは出来る事ではありません。勤務時間外に、利用者様の事を想い、家庭での家事等で忙しいであろうなか、こういう物を作ってきてくれるスタッフと一緒に仕事ができる・・・その事がものすごく嬉しく感じられ、どうしてもここで記事にしたくなってしまいました。
まだまだ、利用者様の為に出来る事があるような気がします。自分に出来る事・・・色々な視線で意識して行く事で、今まで出来なかった何かが可能になって行くんじゃないか、そう感じた出来事でした。