うどん作り

のんびり村には、月に一度「きよし会」という訪問理容サービスをしてくださる業者さんがおられます。今日は、その「きよし会」の方が「うどんを自分でこさえてみましょう会」を開催して下さいました。「こさえて」というのは、こちらの方言で「作って」という意味です。最近でこそ、テレビやネットで手作りうどんが紹介され、作り方を知っている、という方も増えて来ましたが、やっぱり自分でうどんを粉から作った事のある方は少ないのではないかと思います。

数日前から「きよし会」の方と打ち合わせて用意した道具や材料で、利用者様がうどん作りを楽しめるよう準備を進めてました。さあ、いよいよ本番です。

水で練った粉を足で踏んでこねて行きます。「この作業で麺のコシが決まりますよ!!」もう、皆さん真剣です。中には初めは物怖じされる利用者様もおられましたが、他の利用者様が踏まれているのを見て、「出来そう!」っと思われたのか、頑張って参加して下さいました。

この作業、見た目より遥かに疲れるのですが、皆さん頑張って一生懸命踏んで下さいました。でも、この段階で「これがうどんになる」というのは皆さん、いまいちピンと来てなかったようです。

次の段階は、こねた生地の塊を棒を使って延ばして行く作業です。女性・男性問わず、この作業も皆さんとっても真剣に取り組まれてました。

よく踏んで、コシがあるので延ばすのも結構力が要ります。

それでも、皆さん上手にキレイに延ばしていけたようです。

延ばした生地を切るのは、きよし会の方にやっていただきました。でも、それを眺める利用者様の興味津々な表情が、とても印象的でした。

仕上げは、カットしてうどんの状態になった生地がくっつかない様に粉をまぶしてほぐして行きます。

うどん作りを3段階の行程に別けて、利用者様に参加して頂いたのですが、全ての作業で「初めてやった」という利用者様が多かったのではないでしょうか。

 

のんびり村の方針の中に、「利用者様に価値のある時間を過ごして頂く」というのがあるのですが、私自身、どういう事がその人にとって「価値」があるのか模索中であり、普段、出来る限り笑顔になって頂ける時間を創り出せるように心がけていたのですが、今日見せて頂いたような「真剣」な表情はもしかしたらもっと「価値」があるのかも知れません。

 

もちろん、今日作ったうどんはこの後のお昼ご飯で美味しくいただきました。その時は、皆さん大変良い「笑顔」をされていました。美味しいのは当然ですが、あれだけ真剣に、かなり体力を要する作業をされましたので、いつもよりお腹も空いておられたのだと思います。この食事の時間まで含めて、利用者様にとってすごく良い時間を過ごして頂けたのでは無いかと思います。

このような機会を作って頂いた「きよし会」の皆様に、心から感謝しております。