福祉用具と笑顔

昨年末から、少し身体状態が悪化し、それまで自力で歩行されていた利用者様が、車椅子で、尚かつスタッフの介助での移動をされるようになりました。

 

元々、非常に活気がありアクティブな性格のこの利用者様、最近また元気を取り戻され、「これ(車椅子)は、どねえやったら動くんかいの。教えてくれんかね?」とのこと。

それならば、ということで昼食後の軽い運動を兼ねて、車椅子を使った自力移動の練習です。凄く熱心に説明を聞かれ、一生懸命練習し、ゆっくりですが、なんとか行きたい方向へ行ける様に。それはそれで、凄く喜ばれていたのですが、次の日に、他の利用者様が使われている4点式歩行器を見て「わしも、あれがやってみたい」と言われました。高さ等合わせてないままですが、ちょっとお借りして使って頂くと、一度も習った事も無いのに、上手に使われて歩かれるではありませんか!!

 

のんびり村の母体は、ホームケアサービス山口という、福祉用具の会社です。その場にいたケアマネが、すぐにご家族へ相談の電話をされ、ご家族の了承が得られたので直ちに周南営業所へ手配。

翌日の朝に営業所のスタッフが持って来てくださいました!どうです?この笑顔。

ご自分で歩かれている、という実感と、自由に、行きたい場所へ行けるという喜びが伝わってきます。こういう瞬間は、この仕事をしていて大きな喜びを感じる一場面でもあります。

 

これがベストな選択かどうか、それははっきり解りません。それでも、色々な意味でこの利用者様にとって、車椅子のままでおられるより、凄く良い選択だったように思います。

 

こういう笑顔を、もっともっと見て行きたいです。その為にも、もっともっと利用者様を知り、理解して行きたいと思います。