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米川の夜

だいぶ秋らしい気候になってきました。のんびり村米川では、もちろん「夜勤」があるのですが、夜勤をやっていると朝明るくなるのが遅くなったり、気温がぐっと下がるのが良く解ります。

のんびり村米川は、開設当初より「スリープマネジメント」に力を入れており、利用者様により良い睡眠をとって頂けるよう、日中の過ごし方、睡眠への導入、自然な目覚めといったリズムの構築に留意しています。

その成果か、連続で宿泊される利用者様をはじめ、ほとんどの利用者様で夜間の徘徊が見られなくなりました。ですので、現在夜勤者の仕事は主に定期的な巡視、排泄の確認等で済んでしまっています。特に、長く連続宿泊されておられる利用者様に安心して眠って頂けている事は、職員にとっても嬉しい事です。

さて。夜勤者の仕事といえば、朝食の準備があります。のんびり村は一階が小規模多機能、二階がグループホームになっているのですが、それぞれのフロアに調理場があります。日々の生活の中で、睡眠と同じく大切なのが食事です。フロアに調理場があるという事は、ご飯の炊ける匂い、お肉を焼く匂い、野菜を炒める匂い・・等々、美味しそうな良い匂いがフロアに充満する、ということです。朝食に限らず、お昼ご飯、夕食と、食事の時間が近づくと、良い匂いが空腹感を誘い、食欲を後押ししてくれます。当たり前のような事ですが、この、「調理場が同一フロアにあり、その場で料理をする」という事が、完食率が高い理由の一つになっているのかも知れません。

 

もうひとつ、睡眠のお話に戻るのですが、米川は夜になると交通量も少なく、非常に静かな町です。ですので、この時期は鈴虫やコオロギ、クツワムシといった秋の昆虫達の大合奏が聞こえてきます。また、すぐそばを流れる末武川のせせらぎの音も聞こえます。もしかしたら、この大自然の奏でるBGMが利用者様の良い睡眠に一役買ってくれているのかも知れません。