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日帰り旅行

かねてから、末島社長が「日帰りでもいいので、利用者様を旅行に連れて行って差しあげたい」と言われていたのですが、やっとその想いを実現することが出来ました。

1回目が角島、2回目が周防大島で、豪華なコース料理と、希望される利用者様には温泉も楽しんで頂こう、という旅行です。

私は、米川の利用者様が参加される、2回目の大島コースに参加させていただきました。

移動は、県内に唯一存在する、車椅子リフト付きのバスをチャーター。歩行が困難な利用者様も安心して旅行を楽しんで頂く事が可能です。

何より、朝の送迎に行った時、ある利用者様が「私ゃ、楽しみで楽しみで、昨日はほとんど寝れんかったんよ」と言われ。もう、この言葉だけでも「実現出来て良かった!」と思いました。旅行が楽しみで、ワクワクして寝付けない。そんな想い、なかなか感じて頂く事は出来ません。

のんびり村今津の利用者様と合同のため、一旦岩国へ。バスに乗る時間が長く、退屈されないか心配だったのですが、このバスの移動が本当に楽しかったご様子。

考えてみれば、こうやってバスで下松市以外の場所に出かけることは滅多に無い機会。目に入ってくる全ての景色を心から楽しんでおられました。

いつもと違う、豪華な雰囲気の中でいただくお食事。そして、豪華なお料理。コース料理ですので、「次は何が出てくるんかね?」と、わくわくそわそわ。食事だけでなく、その全ての行程が貴重な楽しい時簡です。

食後のお散歩にお買い物。疲れた素振りもなく、皆さん心からの笑顔で、我々スタッフも嬉しくなります。

私達にとっては、ただ海の見える浜辺での雑談。でも、施設に入所された利用者様にとって、その経験はかけがえの無い貴重なもの。利用者様の笑顔から、その事を改めて感じました。

重度の認知症の方にとって、もう次の日にはこの旅行の事は記憶に残ってないかもしれません。それでも、以前の研修でDT協会理事長の芹澤先生が言われた、「記憶には残らなくても、感情は残る」の言葉の意味を再度確認し、その一瞬一瞬を利用者様にとって価値のあるものにして行ける、そんな施設にして行きたいと強く感じました。